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過話§上京五十年~トイレットペーパー~ [昭和]

代々木の三畳間で下宿生活を始めて、半年経ったところで起きたのが、あのトイレットペーパー騒動である。

10月に第四次中東戦争が勃発、そこでOPEC加盟産油国のうちペルシア湾岸の6ヶ国が原油価格を上げた。

そんな中、もちろん何の根拠もない“紙が不足する”という噂が流れ広がって、あっという間にトイレットペーパーが店頭から消えてしまったのだ。当時の下宿にテレビは置いておらず、ラジオのニュースで聞き知っていたはずだが、実感がなかったのは下宿の共同トイレにはペーパーが備え付けられていたのである。

それ以外にも物価の高騰は起きていたと思うが、乏しい仕送りの中で必死に安い食料品を求めてスーパーのハシゴをしていたので、辛うじて切り抜けられたのかもしれない。

その後、トイレットペーパーの不足は、翌1974年春頃まで続くことになったが、幸いにして大きな影響を被らずに済んだ。

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