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音話§オペラのチケットを売りさばく [オペラ]

日本では一度もそんなことはなかったが、海外旅行中に諸々の事情あって、オペラのチケットを売ったことが3回ほどあった。今回はその話を……。

最初は1992年10月のウィーン。日本から既に国立歌劇場『ラ・ボエーム』のチケットを予約済みだったが、楽友協会のチケット売り場を覗いたら、同じ日にアルフレート・ブレンデルのベートーヴェン・ピアノソナタ連続演奏会の第1回が行われることが判明。ギリギリで残っていたチケットをゲットしてオペラのチケットが余ってしまった。

しかたがないので、公演当日国立歌劇場のあたりでチケットをかざして誰か買って!という顔をしていたところ、通りかかった一人の男性が「今夜の?買うよ」と2枚定価で買ってくれたのだ。で、やれやれとブレンデルを聴きに楽友協会大ホールに向かったのだ。

もう一回は2015年7月のミュンヘン。ワルトラウト・マイヤーがイゾルデの歌い納めをする『トリスタンとイゾルデ』のチケットを買ったら、後から条件のいい席が出てきて、そっちも買うことにした。最初のチケットをどのようにさばくか、2枚持っていたチケットのうち、1枚はバイエルン国立歌劇場のチケットフォーラムに、もう1枚は日本のコンサートチケット売買サイトに出してみた。

両方とも数日のうちに反応があって、公演当日歌劇場で受け渡しができた。一人はミュンヘン在住、もう一人は日本人……これはもうインターネットの時代ならではのやり取りだったのである。

IMG_2572.JPG

そうして、同じ時のミュンヘンでもう一件。ミュンヘン滞在中に7回のコンサートとオペラに行く予定だったが、あまりの暑さに体力が奪われてしまい『ペレアスとメリザンド』のチケットはミュンヘン在住の知り合いに譲り、プレミエ上演の『アラベラ』は端っこの立見席だったので、あっさりとドタキャンだと決めて歌劇場まで売りに出かけた。

初日のことゆえ、お客さんはそこそこの服装で来場してきているそんな中、そこそこの姿でもチケットを持っていない人はいて、そんな人たちがワラワラと寄ってきて、あっという間に2枚が引き取られていった。時間も夕食時のことゆえ、30オイロほどのチケット代はおいしいビールと焼きソーセージに消えていったのだ。

《オペラのトピックス一覧》
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