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誤話§小説を読み返してみたら・・・・・・ [記憶]

トーマス・マンが書いた『ブッデンブローク家の人びと』は、岩波文庫でも上中下の3巻という大部である。

初めて読んだのは、三十代に入ってからではなかったかと記憶しているが、実に難儀して読みつつ、あれやこれや感じ入ったこともまた事実で、北ドイツの一家族の興亡を興味深く読んだ。

数年前だったか、何を思ったのか、ふとした弾みに読み返そうとして、読み始めたら、最初に読んだ時と、二度目とでは、まったく別の小説を読んでいるのではというくらい、ストーリーを覚えていないというか、ストーリーが全然違っていることに愕然とした。

さすがにここまでひどい読み方をしていたのかと、我が身の呆れ返るばかりな愚かさを呪うしかない。

ただ、読み始めればおもしろいものだから、結局は最後まで読み切ったのはご愛嬌である。

こんな間抜けな読者を相手にしなくてはならないのだから、小説を書く人たちも大変だなあと同情するしかないが、それにしてもここまでストーリーが変わっているというのもまたどういうことだったのだろうと、改めて首を傾げるばかり。

『魔の山』という、同じくトーマス・マンが書いた長編小説があるけれど、さすがにこいつをもう一度読み返す気力はない。そもそも読んでいる途中でどうにも歯の立たない登場人物二人の問答が延々と続いているのに辟易してその部分を大きくすっ飛ばしてしまったのだった。

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