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直話§居り尾瀬の日々[4]晴れて帰途へ [尾瀬]

[承前]

4時過ぎには起きた。睡眠は浅めなので帰りの長距離運転は要注意である。

↓そして湿原は緑に向かっている
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4時半、カメラ片手に竜宮あたりまで軽い散歩に出かけた。十字路を過ぎたあたりで、北西方向にいきなり若い鹿が呑気に散歩していることに気がついた。

↓そもそも尾瀬には鹿はいなかったようだが
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今年の鹿柵はかなり念入りと見えるが、彼らにとっては単に障害物の一つという認識なのであろう。というわけで、目一杯望遠を引っ張ってこんな感じで納めたが。

↓エネルギー注入。そして小屋を後にして、また次回!
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最終日朝の食事を済ませ、モーニングコーヒーを軽くいただいて、6時半には小屋を出発した。尾瀬ヶ原で時間を稼ぎ、その貯金を鳩待への登りで吐き出そうという作戦である。

↓この日の下ノ大堀水芭蕉ポイントだが・・・・・・
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↓2019年5月28日の見事さの前には・・・・・・
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そうはいってもカメラに収めたい被写体はあっちにもこっちにも転がっていて、要所要所は外すことなく、しかも去年10月と同様に鏡面のような池塘に映る山々を惜しむことなく収めて歩けば、上田代が終わる頃までの所要時間は……1時間半を切っているではありませんか。

↓逆さ景鶴、至仏、燧が美しくも
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などと呑気に歩いていたら、原の川上川橋手前で、同宿だった同郷ご夫婦に追いつかれてしまった。だが、この年齢になってしまったら、あーだこーだと焦ったりすることはなく、なにより焦らないためにスケジュールを前倒ししたのだからと、後塵を拝することにいささかの躊躇うところなどはない。

↓あちらこちらで緑が萌えだしていた
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そうして間もなく山ノ鼻……最近では最速の1時間半で到着しそうだ。

↓左奥に山ノ鼻の建物が
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直話§居り尾瀬の日々[3]停滞は居り尾瀬 [尾瀬]

[承前]

4時半には目が覚めた。天気は芳しくなさそうだが、5時過ぎに身支度をして十字路あたりまで軽く散歩した。

↓景鶴山・・・・・・モノクロームの世界
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少し雲が切れて景鶴山の姿がと思ったら、少々あった残雪の上に薄っすらと新雪が被っていたのである。

↓質も量も申し分ない龍宮小屋の朝食とモーニングコーヒー
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朝食の時間になったので一度小屋に戻り、温かいご飯をたっぷりいただき、モーニングコーヒーを飲んだところで、お散歩再開……。水蒸気が出ていたようで、小さめの虹と御対面。

↓白い虹ではありませんでしたが
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↓望遠で湿原の起伏をクローズアップ。奥に牛首
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本当は、去年の秋と同じく竜宮十字路を北上してヨッピ吊橋を左折、牛首分岐から小屋へと戻る3時間コースを歩こうかと考えたが、天気の様子が落ち着かなさそうだったので下田代へ六兵衛堀まで歩いて、その先は天気次第と決めたのだ。

↓六兵衛堀まで来たら、雨風が強くなってきた
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↓こんな風景があったかなあ
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でまあ、歩き始めて六兵衛堀までは行き着いたが、寒い風雨となって、低くガスが舞うようになってきた。これで太陽がきっちりとあたってくれれば、白い虹が拝めるかもと期待したが、そうそうはうまくいってくれるはずなどなく、あっさり沼尻川を渡って群馬県に戻り、小屋での居り尾瀬を決め込んだのである。

↓龍宮小屋のバックには“新雪”の燧ヶ岳が
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↓そして至仏山も薄っすらと
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遅い午後になって、ようやく陽が射してきたりはしたものの、全般冴えない天気に、我が身にくすぶり癖がぴったりとはまってしまった。

↓あまり活動しなかったのでご飯は控えめに
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↓そして逆光の尾瀬ヶ原の中の夕食
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この日は至仏山が姿を現して、逆光の食堂で夕食を楽しみ、食後は同郷&同学年の士との会話を楽しんで就寝。
                               [続く]

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直話§居り尾瀬の日々[2]そぼ降る雨の日は [尾瀬]

山ノ鼻まで、通常の所要時間一時間のところ10分ほど余計にかかったのは、雨で木道が滑らないようにと慎重に歩いたため。おかげで筋肉もハリハリである。至仏山荘で働いている知り合いに挨拶して尾瀬ヶ原に踏み込む。

↓山ノ鼻の十二山神様に詣でて尾瀬ヶ原へ
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もちろん燧ヶ岳も至仏山も姿を隠していて、各地で咲いている水芭蕉の様子を見て回るくらいだったが、どこに行ってもちょっと成長し過ぎと感じた。

↓それでも遠目に見ればまあ何とか
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↓どんよりどよどよな上田代
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↓ようやく牛首分岐。龍宮小屋まで一時間
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気温のアップダウンが激しくて、植物たちがどう対応したらいいかわかっていないようだ。雨の日はこんなものだと割り切って写真を撮るために立ち止まるのは最小限にとどめ、4km先の龍宮小屋へぽてぽてと歩を進めていく。

↓下ノ大堀水芭蕉ポイントに寄ってみたが・・・・・・
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↓竜宮尻の雰囲気のほうが好きかも
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そんなわけだから、湿原に咲いている植物で眼に入るのは水芭蕉、リュウキンカ、猩々袴(ショウジョウバカマ)くらいなもので、それはもちろん知っている花の種類が少ないこともあるのだ。だが、雨の日はしょうがないので、先を急ぐ。

↓猩々袴にはすぐ気がつくけれど
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↓シラサギが端然として
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↓竜宮尻を抜ければ、龍宮小屋まで10分ほど
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↓寒い雨の中、ちょっと辛い尾瀬ヶ原だった
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鳩待峠を出たのが11時少し前で、山ノ鼻を昼頃出発すれば、龍宮小屋到着は14時前……尾瀬は立ち止まらなければ所要時間は短縮されるのだが、そうはいかない場所なのでもある。

↓黄金の泡清水でカンパーイ!
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徐々に衰え行く体力を自覚しつつ、ひと風呂浴びれば夕食の時間……もちろん黄金の泡清水で乾杯だ。
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直話§居り尾瀬の日々[1]雨の山開き [尾瀬]

先週の火水木、2泊3日で尾瀬に行ってきた。コースは毎度おなじみで……鳩待峠~山ノ鼻~尾瀬ヶ原~龍宮小屋往復2泊。3日間で歩いた距離は20kmちょっとだろうか。今回の尾瀬行も数回の連載でまとめていきたい。

↓雨の山開きセレモニー
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雨模様の我が家を出たのは6時過ぎ。コンビニで買いものを済ませ、中央道から圏央道、関越道と走らせること3時間で戸倉に到着。折しも、駐車場の入口に建つ尾瀬ぷらり館で、第43回尾瀬山開きのセレモニーが行われていたが、バスの時間が近づいていたので、様子を一枚だけ。

↓鳩待峠から憂鬱な雨の下り
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30分足らずで鳩待峠に着いた……雨は降り続いているので、休憩所で雨用のオーバーパンツとポンチョを身に付けて出発したが、このオーバーパンツがなかなかの優れもの……某Wマンで1900円ですってよ、奥様!

↓ハトマチ沢からヨセ沢と過ぎれば・・・・・・
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そして歩き始めれば、ハトマチ沢、ヨセ沢と過ぎて、最初の水芭蕉ポイントであるテンマ沢湿原に到着。ここでは何と!水芭蕉の間のコバイケイソウの葉っぱが元気に伸びていて、いったい今は何月なのかと頭がおかしくなりそうだった。

↓よくお育ちになって・・・・・・毒草です!
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さすがに雨の天気ゆえ、歩いていても盛り上がりには欠けて、さっさと山小屋に着いて、ひと風呂浴びたいと思えど、山ノ鼻から中田代十字路までは、距離にして4.4km、所要1時間40分である。

↓川上川橋を渡れば山ノ鼻到着!
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                               [続く]

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謀話§尾瀬一気日帰りの総距離25km [尾瀬]

高校生の時、夜行日帰りで尾瀬沼から尾瀬ヶ原と歩き通したことがあった。高校の一年後輩が尾瀬ヶ原下田代十字路の山小屋でアルバイトするというので、小屋まで同行したのである。

夜行列車で沼田へ、そこからバスで大清水には夜明け前に到着。歩き始めてじきに明るくなってきた。ルートと総距離は以下のとおりで24.8kmだった。

大清水~3.2km~一ノ瀬~2km~三平峠~1km~三平下~1km~尾瀬沼~
3.3km~沼尻~5km~尾瀬ヶ原~6km~山ノ鼻~3.3km~鳩待峠

今では考えられない……よくもまあ、歩き通す体力があったものだと感心してしまう。加えて、朝飯をどう調達したのかとか記憶がない。昼は山小屋が食べさせてくれたはずだ。

そうして、尾瀬ヶ原から鳩待峠までの記憶はほとんどない。ほとんど完徹で一睡もせずだったこともあるだろうが、せっかくの景色も眼に入ることなく淡々と歩いていったということか。

大清水から尾瀬沼、尾瀬ヶ原を、おそらく10時間ほどかけて鳩待峠にたどり着いたと思うが、何とまあ体力があったことかと改めてもう一度言いたい。

鳩待峠までたどり着いたが、その当時は戸倉までのバス便はなく、鳩待峠からは12km近くを歩いて下らなくてはならず、覚悟を決めて歩き出した。30分ほど歩いたところで、後ろから小型トラックがやって来て、何とまあ親切なことに乗せてくれた。おかげで、20分ほどで戸倉に着いて、沼田行きのバスに乗ったが、席に座ったとたんに爆睡。沼田駅まで起きないままだった。

さすがにその後は、日帰りで歩き通すことなどはなかったのである。

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タグ:自然 登山 尾瀬
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週話§日曜枯寂~地球が回る音・・・・・・~ [尾瀬]

尾瀬にいると、地球が回る音が聞こえてくる……ような気がする。

もちろん、そんな音など聞こえるはずもなく、風が吹いていなければ、まさに無音の世界を感じることができるのだ。

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そして、具体的な音として聞こえてくるのは、ドビュッシーの『牧神の午後への前奏曲』で、これは初めて聴いた瞬間から“尾瀬そのもの”と感じて、それ以来頭から離れなくなってしまった。

自分にとっての尾瀬は、眼にする風景だけではなく、こうして聞こえる音、聞こえない音などが耳に入ってきたりする、手前味噌ながら不思議ちゃんな世界なのである。

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危話§山歩きの保険はワンコインで [尾瀬]

一か月前に尾瀬を3日間歩いた時、思い立って旅行保険の山歩き版に加入してみた。以下がその内容。保険料はワンコイン500円である。

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ワンコインで3泊4日までというのも、尾瀬あたりだったらちょうどいい。スケジュールは2泊3日だが、何かあったらということで目一杯の3泊4日で申し込んだ。

もちろん保険を使うことなく無事に下山できたが、安心には代えられない。間違ってヘリコプター搬送を要請などという状況になってしまったら、一時間数十万円コースを覚悟しなくてはならない。

それを補填するのが救援者費用等補償で、さすがに通常シーズンの尾瀬であれば、十分安心できるだろう。

山歩き保険を掛けようと思い立ったのは、新聞に中高年登山者が山行最中に負傷して救援要請をしたという記事があり、事の次第によっては他人事ではないと、出発の直前に急ぎ調べて見つけたのである。

↓霜の降りた木道は滑りやすい
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というわけで、今回は保険を使うことなく終わってやれやれとなったけれどいつ何時、そんな事態が起きないとも限らず、もちろん今後も同種の保険に加入するのは当然と考えているのだ。

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無話§尾瀬の落穂ひろい~大丈夫?~ [尾瀬]

もう、先月の話になってしまったが、ほとんど初冬の尾瀬に2泊して見かけた“行楽客”の様子をお伝えしておきたい。

まずは二日目、午前中に尾瀬ヶ原を三角形に歩き、昼食を終え、のんびりとした午後を過ごしていた時である。若い女性一人と男性三人組が、いかにも賑わった都会から抜け出てきたような出で立ちでやってきたのだ。

彼らは小屋の手前で引き返していったが、その時の時刻は14時ちょい過ぎ。鳩待峠まで戻る所要時間を頭の中で計算したら、元気な普通の人が歩いても3時間近く。鳩待峠から戸倉に戻る最終バスは16時45分発。それが頭の中に入っているなら、もっと先を急がないと間に合わないはずである。

↓後ろ姿だけ。女性の姿は写っていない
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あるいは、鳩待峠まで自家用車で入れたかもだが、たいていは早い午前中に満車になってしまうから、自家用車でということは考えにくい。それよりも問題は、こんな程度で尾瀬ヶ原の真ん中まで歩いてきたことで、彼ら以外に歩いている人たちがどういうスタイルなのか、気がつかなかっただろうか。足回りといい、防寒の準備といい……危機感ゼロを体現していたのだ。

はい、尾瀬ヶ原だけだったらそれでもいいのかもしれないが、鳩待峠の行き帰りするには、柔いスニーカーではさすがに心もとない。滞在中、朝方の気温は氷点下5度まで下がるという、雪だって降りかねない……そんな情報も持ち合わせていないのか。

とかく“自己責任、自己責任”と言い出すはずの若い世代の行動を理解することはできない。

↓イッセイミヤケ?……もどき?
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もう一枚は、鳩待峠から下りてきたカップル。男性の方はまあまともだが、女性の方は……え、プリーツプリーズ?……うーん……である。

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蹟話§尾瀬冬模様[5]今朝も大霜そして帰路 [尾瀬]

[承前]

前日19時半には寝てしまったので、目覚めたのは4時過ぎ。まだ夜明け前で窓を開けようとしたら結露が凍って開けるのに苦労した。空を見上げると、満天零れるような星で久々の感動である。カメラの長時間露光を使って星空を撮ってみたが、もう少し頑張らなくてはなレベル……画像加工済。

↓クリックして拡大してみてください・・・・・・見えるかも
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そして最終日も大霜の朝となり、こんな写真やあんな写真を撮りまくったら朝食の時間となる。外気温は氷点下5度。

↓見事な大霜
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↓最終日の朝食も盛りだくさん
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龍宮小屋をおいとましたのは6時45分頃。明日には龍宮小屋も小屋閉めとなり、長い冬の間は無人となる。滑りやすい木道を用心しつつ、山ノ鼻までの尾瀬ヶ原を楽しむ。

↓さよなら龍宮小屋、また来年
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↓霜が融けないうちに歩みを進めたい
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融けた霜が枯れ草の先に露となり、それが太陽光線で様々な色に反射して見えているので撮ってみたが、画像加工してもここまでである。

↓これはレベルが高く、残念ながら・・・・・・
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ウィンドブレーカーにダウンベストを羽織っているので寒さはそれほど感じずに済んでいる。おまけにほとんど無風状態なので、逆さ景鶴に始まって、逆さ至仏、逆さ燧と撮り放題……過去何年かの芳しくなかった天気を一気に払拭してお釣りをもらえるくらい上々の天気に恵まれた3日間となった。

↓逆さ景鶴、逆さ至仏、逆さ燧でござる
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↓鴨ちゃんバイバイ
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山ノ鼻から鳩待峠までは1時間40分ほどで何とか歩き通した。

↓ラスト150m!
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最後の2枚は、小至仏山からオヤマ沢田代に下る登山道を見つけたのと、上州武尊山の雄姿をパチリ。10時55分発のバスで戸倉へ。一年ぶりの尾瀬行終了である。

↓登山道・・・・・・見えますか?
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↓勇壮な山容の上州武尊山
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                               [了]

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蹟話§尾瀬冬模様[4]早朝の大霜と三角歩き [尾瀬]

[承前]

いつもと違う布団だと睡眠が浅めになってしまうのは悪い癖である。どんなところでも平然と寝られるのが一番いいのだが……尾瀬ヶ原が明るくなるのは5時半を過ぎてから。

↓真っ先に表に出て行ったのは小屋主さんでした
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明るくなりかかった頃に目を凝らすと、尾瀬ヶ原全面に真っ白く霜が張っているのが見えた。小屋主曰く「大霜、いや中霜くらいかな」ということで、いそいそと写真を撮ろうと表に出て行く。外気温は氷点下4度。バックには朝日があたりだした至仏山、湿原の霜は、太陽があたれば消えてしまう……一時間ほどの短い絶景である。

↓ほどなく融けてしまうのだ
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ひとしきり写真を撮ったところで6時から朝食。温かいご飯に味噌汁がありがたい。人心地ついたところで、朝のコーヒーを1杯。

↓温かい食事に熱々のコーヒー \(^o^)/
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7時半過ぎ、中田代の十字路を北上して左回りに牛首分岐を経由して龍宮小屋に戻る三角形のコースを歩くことにした。尾瀬ヶ原を歩く時は、おおよそ山ノ鼻から龍宮小屋を経由して下田代十字路への木道を真っ直ぐ歩くことが多く、牛首からヨッピ吊橋のルートは久しぶりに歩くのだ。

↓この日、吊橋の板が雪対策で撤去された
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いつもとは別の角度から山々が見えたりして新鮮な気分にもなってくれた。

↓イモリ池に映る燧ヶ岳
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↓牛首分岐の道標も外された
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6kmほどの距離を3時間で、午前中でこの日の“散歩”は終了。龍宮小屋に戻っての昼食は喉も渇いていたので、黄金の泡清水も忘れずに。

↓おいしい泡清水にカツサンド
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午後は小屋の近所を散歩したりして“居り尾瀬”の本領発揮……15時頃には早々と風呂をいただき、17時半からの夕食(泡清水付き)もしっかり食べて、19時過ぎには布団にもぐり込んでしまった。明日はもう帰る日なのである。

↓ちょっとした夕焼けを見て夕食の時間
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                               [続く]

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蹟話§尾瀬冬模様[3]ぽてぽて龍宮小屋 [尾瀬]

[承前]

↓一年ぶり、上田代の池塘たち
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この日の目的地は尾瀬ヶ原ど真ん中の中田代に建つ一軒宿龍宮小屋。泊まるのはもう5度目となる。かつての山小屋アルバイト時代から気になる存在でずうっと泊まってみたいと思っていた。2018年に初めて泊ったが、期待を裏切ることのない、ひと夏でも過ごしたいと思わせる小屋なのだ。今回は龍宮小屋に2泊……のんびりした時間を過ごせるだろうと考えてのことである。

↓小動物にも遭遇
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収容数十名ほどと小ぢんまりとした、家族経営と言ってもいい山小屋は本当に居心地がよく、一週間くらいは、のんびりぼーっと滞在したいくらい。

↓そんな龍宮小屋の佇まい
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山ノ鼻を発ったのは12時過ぎ。尾瀬ヶ原の木道歩きは、道草して何ぼの世界ゆえ、速足であったら1時間、普通に歩いても1時間半のところを、今回も2時間ほどをかけ、立ち止まってはシャッターを切って、不遜にも自然の風景を切り取ろうと試みるのだ。

↓相変わらずヘボ写真ばかり
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世に“尾瀬病”とか“尾瀬バカ”とか呼ばれる人は少なくなく、そうした中には、鉄道オタクの“撮り鉄”よろしく“撮り尾瀬”のみなさんもたくさんいて、大型一眼レフを持ち歩いてはせっせと見事な写真を撮ってみせているのだが、そんな中にあって我が身はというと“乗り鉄”と似たようなもので“居り尾瀬”だと居直って、暗いうちから朝飯も食べずに小屋を出て、撮影に出かけていく撮り尾瀬たちを見送るばかりである。

↓竜宮尻が近づけば、龍宮小屋はすぐ
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などと、詮のないことを思いついて弄んでいるうち、龍宮小屋に到着したのだった。時刻は14時をちょっと過ぎたところ。

↓日没の頃には夕食の時間となります
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                               [続く]

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蹟話§尾瀬冬模様[2]尾瀬ヶ原は晩秋? [尾瀬]

[承前]

いつもより一時間以上早く鳩待峠をスタートしたので余裕である。のんびり歩いても11時過ぎには山ノ鼻に着くから、そこで昼飯を食べればいい。

時折、薄霜の降りた木道に足を滑らせそうになるので、十分に用心して歩幅小さめを心掛けて歩くようにする。

↓足元要注意
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途中、尾瀬に7人いる歩荷(ボッカ)の一人“がっちゃん”とすれ違う。小屋閉め近い山小屋の資材を下ろすべく戻るところだった。最後まで働くのだ。

↓草刈り機を担いでいきました
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↓おなじみの石
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鳩待から山ノ鼻までは70分ほど。着いたところで、山ノ鼻の山小屋で働いているSNSの知り合いと会って、しばし会話。ちょうど昼時にもなったので休憩所を使わせてもらってランチ。ヘリコプターが忙しく荷下ろしに行き来していた。

↓鳩待峠を忙しく行き来
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↓この時の外気温
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ほどよいところでおいとまし、至仏山登山口横の山ノ鼻十二山神様に詣でて上田代に。

↓実は初詣でした
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一年以上ぶりの尾瀬ヶ原は草紅葉も終わり、冬枯れの湿原になっていたが、空はいよいよ青く、ここ何年かの尾瀬行で芳しくなかった天気を一気に取り戻してくれたようだ。

↓眼の覚めるような風景
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ワクワクしつつ歩を進める。気になるのは、デジタルカメラの電池残量で、このところ100枚ほども撮影すると電池が半量ほどまで減ってしまうのだ。
                               [続く]

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蹟話§尾瀬冬模様[1]毎日が奇跡の三日間 [尾瀬]

一年ぶりに尾瀬を歩いてきた。コロナの感染者増やら足のコンディションが芳しくなかったりとかで、2回ほど断念が続いたが、小屋閉めを目前にようやくの尾瀬行である。

余裕をもって早め早めの行動をと、6時に自宅から車をスタート。登山口の片品村は戸倉に向かった。関越道を順調に走って9時前には戸倉着。9時半に戸倉からの連絡バスに乗って鳩待峠に向かう。

↓戸倉からバスに乗ったのは数名
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20分ちょっとで鳩待峠に到着。天気予報のとおりで雲一つない見事な青空。これからの3日間は晴れだと予報が保証してくれているが、今回は大丈夫と安心している。

それにしても、ここ何年かの尾瀬行は天気に恵まれていない。晴れても一日だけとか、あるいは曇り続きで、朝起きたら雨が降っていたりと、ちょっと運に恵まれない尾瀬だったが、今回はそれまでの不運を払拭するがごとくの上天気続きだったのだ。

↓至仏山もごきげん
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というわけで、身支度を整えて10時過ぎに鳩待峠から山ノ鼻へと下りを開始した。

↓尾瀬ヶ原はこちら!
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尾瀬ヶ原の西端である山ノ鼻までは一時間程度、足慣らしとして慎重に歩を進めていくのである。次回は鳩待峠から山ノ鼻、そして尾瀬ヶ原の前半くらいまで書くつもり。
                               [続く]

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週話§土曜有閑~秋深まる~ [尾瀬]

尾瀬は初冬だった……たぶん一か月以上先を行っているのではなかろうか。

尾瀬でアルバイトしていた40年以上前に言われていたことは、夏の最高気温が東京より10度は低いというものだった。

標高が100m高くなるごとに気温は0.6度下がるから、標高1400mの尾瀬ヶ原では、東京より9度近く低くなるはずだから、おおよそそんな感じになる。

だから“尾瀬では最高気温が25度より上がることはない”と言われてきたのだった。だが、地球温暖化が進んだ昨今は、尾瀬ヶ原でも30度越えが珍しくなくなってきたようで、これはもう由々しき事態と言えるのではないか。

そんな高原の10月下旬は、もはや冬なのである。

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重話§尾瀬の歩荷さん [尾瀬]

尾瀬のシーズンも間もなく終わる。来週末までには多くの山小屋が小屋閉めをして、ゴールデンウィークまでの半年は無人の尾瀬となる。

シーズン中の山小屋を支え続けたのが歩荷(ぼっか)さんたちで、今の尾瀬には7人の歩荷が、週に6日、数十kg、さらにそれ以上の荷物を淡々と山小屋に運んでくれていた。

↓歩荷をしながらYouTubeで尾瀬の様子を発信してくれている


鳩待峠から尾瀬ヶ原に下りるのが昼過ぎなので、彼らとすれ違うのは仕事を終えた、鳩待峠へと戻る中田代あたり。荷を下ろして身軽になって空の背負子でのんびりと歩いているのだ。

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尾瀬のシーズンの終わりは、歩荷の仕事も終わりということで、草紅葉の三連休を最後に、山小屋へ荷物を運ぶこともなくなる。

今年は動画サイトで、彼らの眼を通した尾瀬の日々を見ることができたのは重ね重ね感謝!

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