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謔話§一日一句~雨脚近づく~ [俳句]

季語は・・・時雨雲

夕暮れや 鳥ははぐれて 時雨雲

【去年の今日】別話§終活のおはなし~メメント・モリ~
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途話§永遠のサグラダファミリア(ぇ [東京]

新宿駅南口のバスターミナルがようやく完成したと思ったら、今度は西口の再開発が始まっていて、もう一年が過ぎていた。

南口再開発の最中の時にも“いつになったら完成するんだ?”と思っていていつしか誰からともなく“新宿サグラダファミリア”と呼ばれるようになっていたのだ。

そうして今、サグラダファミリアは西口に移動して絶賛工事中である。京王線から丸の内線に乗り換えようと、新宿西口広場を歩くと、あちこちで通路の流れがくるくる変わっている。長年歩き続けているおかげで、通路レイアウトが変わっても頭の中に刻み込まれたルートをたどって目的地に行ける。

それにしても、歩行者が行き交うその裏で再開発の大工事が行われているというのもまた今時ということか。

そんな“サグラダファミリア”でも動いているのであればまだいいほうで、閉館から一年が経過した隼町の国立劇場は、二度の入札が不調に終わって、今だにあの校倉造デザインの建物が何の手もつけられないまま放置されている……これこそまさに文化不在&蔑ろでなくて何なのかと呆れるばかりだ。

こんなことは思いたくもないと思いつつ、眼に見えるところでも日本の劣化が顕著に忍び寄ってきているとしか思えない。

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英話§写研という会社 [日本語]

写研という会社がある。写真植字の書体セットと植字機を商っている会社である。

かつて、印刷物には活字が使われていたが、写植は文字盤から拾った文字を印画紙に写して、版下として使用するもので、戦後になって主流になった。その最大手として、モリサワと写研の2社があり、特に写研の書体は、品とセンスがあって、高いシェアを保っていたはずだ。

OKL-horz.jpg

写研を象徴する書体が“石井中明朝オールドスタイル大がな(MM-A-OKL)”と呼ばれている明朝体である。まさに端正なフォルムと柔らかいかな文字のバランスが絶妙ではないか。その他に“ナール”という丸っこく親しみやすいフォントとか“ゴナ”という、ゴシック体をよりシャープに仕立てた書体など、グラフィックな雑誌媒体がこぞって使っていたのは言うまでもない。

それが一転して斜陽の道を歩むようになったのは、写植オペレーションからDTP(デスクトップ・パブリッシング)に移行が始まった20世紀終わり頃のことだった。さらに追い打ちをかけたのは、インターネットの成長で、そんな中にあって写研は創業家出身の二代目社長が、自社のフォントをリリースするオープン化を頑強に拒否し続けたのである。

数年前、遅ればせながら写研のホームページが開設され、フォントのオープン化も近いのではと期待させた。モリサワとのフォントオープン化に向けての提携も発表され、2024年の秋には写研のフォントがOpenTypeとして公開される運びとなった。

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