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謔話§一日一句~ふと猿蓑を~ [俳句]

季語は・・・秋思

秋思なり はせをの句集 繙(ひもと)くか

【去年の今日】芝話§歌舞伎座の昼と夜
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懐話§昭和三十年代~駄菓子屋~ [昭和]

[承前]

さて小学生時代、放課後のお楽しみは駄菓子屋に行くことだった。ランドセルを放り出し、家から路地を出れば目の前に駄菓子屋があったのだ。

その当時、どこの町内にも駄菓子屋の一軒はあって、子どもの溜まり場なのだった。

当時は着色料だの保存料だのがはびこりまくっていて、そんな存在など知るはずもなく勝手放題に駄菓子を口にしていて、それでも成長していたのだ。そこでひとしきり時間を過ごせば、渋々家に戻って宿題に手を付けるのである。

そんな実家近くの駄菓子屋だが、夏になるとかき氷屋に変貌する。店の一角に手回しのかき氷機を置いて、赤、緑、白のシロップをかけて1杯10円だ。

他の駄菓子屋では、冬場になると火鉢の上に鉄板を置き、水で溶いただけの小麦粉に醤油を垂らしたタネを1杯10円で売り“もんじ焼”と称してガキ共の佳きおやつとして他愛なく焼いて食べていた……そんな生地にあれこれの具を入れたのが後に“もんじゃ焼”となったのだろうか。

このところテレビで駄菓子屋が取り上げられているの見て、自分たちの昔を思い出していたのである。
                               [続く]

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鮪話§マグロ・・・・・・以前ほどではなく [寿司]

実家暮らしをしていた子ども時代、親が気まぐれに近所にある寿司屋に連れて行ってくれた。もう60年も前の話である。

流通不便な時代だったことと、ちょうど太平洋と日本海の真ん中あたりという立地ゆえか、寿司ネタが豊富というわけにはいかず、食べていたのはほとんどといっていいほどマグロの握りとか鉄火巻だった。

ちなみに町の商店街の魚屋に並んでいる刺身の類も、ほとんどすべて冷凍で店頭に並んでいるマグロなどがガチガチに凍っていて、家に買って帰ってからの解凍に手間がかかったのだ。

あと記憶にあるのはイカ、タコ、海老あたりで、イカやタコは子どもには硬くて敬遠していたの。

考えてみれば、60年前の関東平野どん詰まりの寿司屋のネタなどその程度でしかなかったのである。

そんなわけで、長じて東京に出てきたある日、手軽な寿司屋のランチを食べたら、その中に甘海老があって、それを食べた瞬間に“目から鱗”がこぼれ落ち……“オレが田舎で食べていた寿司は何だったのだろう?”と思ったのだ。

でまあ、大学時代にカウンターの寿司屋になど行けるはずもなく、年に一度かそれくらいで、始まったばかりの回転寿司屋に入るのだが、その時でも食べるのは8割がたマグロで、マグロ以外のネタも食べるようになったのは、三十代半ば以降のことである。

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