喋話§外国の言葉を話したかった [英語]
……というほど強烈な願望があったわけではないが、中学校に入って英語の勉強を始めた時、心の片隅で“英語が話せるようになれば……”と考えた。
その時は、ただそう考えただけで、じゃあ何のために?という問いに答えはなく、単に漠然とした短慮でしかなかったと言えなくもない。
幸運なことに、中学校の通学路沿いにカトリック教会があり、そこにアメリカ人神父が常駐していたのだ。そんな彼が町中を歩いているのを見つけて、話しかけようと試み……中学2年の時である。
話しかけられることなど珍しくもなかったのだろう、何ともにこやか、かつ丁寧に応対してくれた。話したのは二言三言程度で、何を話したかまったく覚えてはいない。
そんな程度で気をよくしたのかどうか、特に意識したわけでも何でもなく、英会話が普通にできるよう心掛けるようになったのだ。
そうして、まあぼちぼちとだがそれが役に立つようになったのは年に一度の海外旅行の場のことだった。そうして、年に一度のことゆえ、毎回毎回錆びついた語学力が元に戻るまで2日か3日はかかり、弱点であるヒアリングが戻るのに一週間近くかかり、ようやく相手が何を喋ってるのか、感覚的にわかるようになったのである。
そうして我が英語は、4年前にその役目を終えたのだ。
《英語のトピックス一覧》
その時は、ただそう考えただけで、じゃあ何のために?という問いに答えはなく、単に漠然とした短慮でしかなかったと言えなくもない。
幸運なことに、中学校の通学路沿いにカトリック教会があり、そこにアメリカ人神父が常駐していたのだ。そんな彼が町中を歩いているのを見つけて、話しかけようと試み……中学2年の時である。
話しかけられることなど珍しくもなかったのだろう、何ともにこやか、かつ丁寧に応対してくれた。話したのは二言三言程度で、何を話したかまったく覚えてはいない。
そんな程度で気をよくしたのかどうか、特に意識したわけでも何でもなく、英会話が普通にできるよう心掛けるようになったのだ。
そうして、まあぼちぼちとだがそれが役に立つようになったのは年に一度の海外旅行の場のことだった。そうして、年に一度のことゆえ、毎回毎回錆びついた語学力が元に戻るまで2日か3日はかかり、弱点であるヒアリングが戻るのに一週間近くかかり、ようやく相手が何を喋ってるのか、感覚的にわかるようになったのである。
そうして我が英語は、4年前にその役目を終えたのだ。
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援話§パトロネージュの欠如 [日本]
“パトロネージュ”とは、損得勘定で行うものではない。
それをしみったれたように、しかも見返りを期待してというさもしい行為はパトロネージュとは呼べるものではないのではないか。特に昨今の日本におけるパトロネージュの欠如は情けないを通り越したような状況である。
……日本だってその昔は“旦那衆”なるものが存在していて、それぞれの贔屓に対しての援助は惜しまなかったと聞いている。贔屓からの見返りを期待していたわけではなく“私はこういう人を贔屓していますよ”とアピールするためで、それ以上の見返りを求めていたかどうかはわからない。
21世紀の今、とりわけ公的機関のパトロネージュ思想の貧弱さは眼を覆うばかりで、文化事業に対する理解度の低さは、とても先進国とはいえない状況である。
昨年秋に閉場した隼町の国立劇場は、今だに新劇場を建築する業者の入札が不調で、宙に浮いたままという恥ずかしさに、さすがに関係者からの批判も聞こえてくるが、その声をもっと大きくする必要がありはしないか。もっとも、文楽なんか消えてなくなってもかまわないと、とんでもない暴言を吐いた府知事もいたが。
ここ10年、政治の劣化は留まることを知らず、そんな行政を行っても、文句を言わないだろうと見越しているのだろうが、いい加減に国民も目を覚まして大きな声を上げる時ではないか。
《日本のトピックス一覧》
それをしみったれたように、しかも見返りを期待してというさもしい行為はパトロネージュとは呼べるものではないのではないか。特に昨今の日本におけるパトロネージュの欠如は情けないを通り越したような状況である。
……日本だってその昔は“旦那衆”なるものが存在していて、それぞれの贔屓に対しての援助は惜しまなかったと聞いている。贔屓からの見返りを期待していたわけではなく“私はこういう人を贔屓していますよ”とアピールするためで、それ以上の見返りを求めていたかどうかはわからない。
21世紀の今、とりわけ公的機関のパトロネージュ思想の貧弱さは眼を覆うばかりで、文化事業に対する理解度の低さは、とても先進国とはいえない状況である。
昨年秋に閉場した隼町の国立劇場は、今だに新劇場を建築する業者の入札が不調で、宙に浮いたままという恥ずかしさに、さすがに関係者からの批判も聞こえてくるが、その声をもっと大きくする必要がありはしないか。もっとも、文楽なんか消えてなくなってもかまわないと、とんでもない暴言を吐いた府知事もいたが。
ここ10年、政治の劣化は留まることを知らず、そんな行政を行っても、文句を言わないだろうと見越しているのだろうが、いい加減に国民も目を覚まして大きな声を上げる時ではないか。
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