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懐話§昭和三十年代~電気製品~ [昭和]

[承前]

物心がつき始めたと思しき保育園に通い出したころの実家に、どれほどの電気製品が存在していたか、記憶をたどってみた。

で、八畳と四畳半の居室に電灯(後に蛍光灯)が一つずつ。真空管ラジオ1台くらいしかなかった……えーと、まじでそれだけ。台所にも便所にも照明はなかったのである。記憶を刺激しても、家にあった電気製品はそれくらい。

確か、コンセントも居室に一つずつくらいはあったと思うが、何しろ時代遅れをいとわない父親だったので、家に何か新しい設備が入ることはほとんどなかったのだ。何しろ、こたつだって木炭を熾していたし、アイロンも本体に炭を入れて使っていた。

とにかく、本当に電気製品がなかったのだ……昭和三十年代も半ばに入ったというのに。何度か書いているが、テレビは1962年(昭和37年)になってようやく我が家にやって来た。周り中の家にテレビが入って、ようやく一番最後だったのである。

それから扇風機が入り、冷蔵庫は1967年だったから昭和四十年代だったし、洗濯機が入ったのはそれからさらに3年くらい後だったのだ。

小都市ではあれど繁華街の真っただ中にぽつん、時代遅れをいとわない家が存在していた。
                               [続く]

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