英話§写研という会社 [日本語]
写研という会社がある。写真植字の書体セットと植字機を商っている会社である。
かつて、印刷物には活字が使われていたが、写植は文字盤から拾った文字を印画紙に写して、版下として使用するもので、戦後になって主流になった。その最大手として、モリサワと写研の2社があり、特に写研の書体は、品とセンスがあって、高いシェアを保っていたはずだ。

写研を象徴する書体が“石井中明朝オールドスタイル大がな(MM-A-OKL)”と呼ばれている明朝体である。まさに端正なフォルムと柔らかいかな文字のバランスが絶妙ではないか。その他に“ナール”という丸っこく親しみやすいフォントとか“ゴナ”という、ゴシック体をよりシャープに仕立てた書体など、グラフィックな雑誌媒体がこぞって使っていたのは言うまでもない。
それが一転して斜陽の道を歩むようになったのは、写植オペレーションからDTP(デスクトップ・パブリッシング)に移行が始まった20世紀終わり頃のことだった。さらに追い打ちをかけたのは、インターネットの成長で、そんな中にあって写研は創業家出身の二代目社長が、自社のフォントをリリースするオープン化を頑強に拒否し続けたのである。
数年前、遅ればせながら写研のホームページが開設され、フォントのオープン化も近いのではと期待させた。モリサワとのフォントオープン化に向けての提携も発表され、2024年の秋には写研のフォントがOpenTypeとして公開される運びとなった。
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かつて、印刷物には活字が使われていたが、写植は文字盤から拾った文字を印画紙に写して、版下として使用するもので、戦後になって主流になった。その最大手として、モリサワと写研の2社があり、特に写研の書体は、品とセンスがあって、高いシェアを保っていたはずだ。

写研を象徴する書体が“石井中明朝オールドスタイル大がな(MM-A-OKL)”と呼ばれている明朝体である。まさに端正なフォルムと柔らかいかな文字のバランスが絶妙ではないか。その他に“ナール”という丸っこく親しみやすいフォントとか“ゴナ”という、ゴシック体をよりシャープに仕立てた書体など、グラフィックな雑誌媒体がこぞって使っていたのは言うまでもない。
それが一転して斜陽の道を歩むようになったのは、写植オペレーションからDTP(デスクトップ・パブリッシング)に移行が始まった20世紀終わり頃のことだった。さらに追い打ちをかけたのは、インターネットの成長で、そんな中にあって写研は創業家出身の二代目社長が、自社のフォントをリリースするオープン化を頑強に拒否し続けたのである。
数年前、遅ればせながら写研のホームページが開設され、フォントのオープン化も近いのではと期待させた。モリサワとのフォントオープン化に向けての提携も発表され、2024年の秋には写研のフォントがOpenTypeとして公開される運びとなった。
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2024-11-21 00:00
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