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直話§“一流”と言われるものを・・・・・・ [クラシック]

結局、残念ながら審美眼のようなものは我が身の中に育ってくれなかった。

世間的にな評価として“これは優れている”と言われるあれやこれやを鑑賞してきたはずなのに、眼の前にあるものの優劣評価が、ほんの少ししか為すことができないのだ。

まあ、それが凄いと感じられるのは“超”と言われるような弩級のパフォーマンスを体験した時くらいなものだし、逆のほうでは、やはり“超”がつくようなトンデモなパフォーマンスでないとひどいとは感じられない。

そして問題なのは、その間に膨大に存在している“どうってことのない”とか“普通の”パフォーマンスなのである。

それらが単に普通で、どうってことのないものなのか、それとも聴く耳がある人間であったら、キラリと光る何かがあると感じ取れるものなのか、そして残念ながら、自分にはそうした感性を持ち合わせていないのだ。どうやらこのまま人生の終わりを迎えそうだ。

そんな“鈍ちん”ではあるけれど、時には全身から“わおー!”と叫びたくなるようなパフォーマンスに出くわすことがあって、2013年だったか、ベルリンのフィルハーモニーで聴いた、ダニエレ・ガッティ指揮のアムステルダムコンセルトヘボウが演奏したプロコフィエフの『ロメオとジュリエット』組曲がそれだった。



アムステルダムで行われた同じ演奏の一部を見つけたので貼っておくが、それはもう、阿鼻叫喚というか“組曲如き”などと、客席で呑気に構えていた我々夫婦を吹き飛ばしたのである……まあこういうこともあるってことだ。

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