鮪話§マグロ・・・・・・以前ほどではなく [寿司]
実家暮らしをしていた子ども時代、親が気まぐれに近所にある寿司屋に連れて行ってくれた。もう60年も前の話である。
流通不便な時代だったことと、ちょうど太平洋と日本海の真ん中あたりという立地ゆえか、寿司ネタが豊富というわけにはいかず、食べていたのはほとんどといっていいほどマグロの握りとか鉄火巻だった。
ちなみに町の商店街の魚屋に並んでいる刺身の類も、ほとんどすべて冷凍で店頭に並んでいるマグロなどがガチガチに凍っていて、家に買って帰ってからの解凍に手間がかかったのだ。
あと記憶にあるのはイカ、タコ、海老あたりで、イカやタコは子どもには硬くて敬遠していたの。
考えてみれば、60年前の関東平野どん詰まりの寿司屋のネタなどその程度でしかなかったのである。
そんなわけで、長じて東京に出てきたある日、手軽な寿司屋のランチを食べたら、その中に甘海老があって、それを食べた瞬間に“目から鱗”がこぼれ落ち……“オレが田舎で食べていた寿司は何だったのだろう?”と思ったのだ。
でまあ、大学時代にカウンターの寿司屋になど行けるはずもなく、年に一度かそれくらいで、始まったばかりの回転寿司屋に入るのだが、その時でも食べるのは8割がたマグロで、マグロ以外のネタも食べるようになったのは、三十代半ば以降のことである。
《寿司のトピックス一覧》
流通不便な時代だったことと、ちょうど太平洋と日本海の真ん中あたりという立地ゆえか、寿司ネタが豊富というわけにはいかず、食べていたのはほとんどといっていいほどマグロの握りとか鉄火巻だった。
ちなみに町の商店街の魚屋に並んでいる刺身の類も、ほとんどすべて冷凍で店頭に並んでいるマグロなどがガチガチに凍っていて、家に買って帰ってからの解凍に手間がかかったのだ。
あと記憶にあるのはイカ、タコ、海老あたりで、イカやタコは子どもには硬くて敬遠していたの。
考えてみれば、60年前の関東平野どん詰まりの寿司屋のネタなどその程度でしかなかったのである。
そんなわけで、長じて東京に出てきたある日、手軽な寿司屋のランチを食べたら、その中に甘海老があって、それを食べた瞬間に“目から鱗”がこぼれ落ち……“オレが田舎で食べていた寿司は何だったのだろう?”と思ったのだ。
でまあ、大学時代にカウンターの寿司屋になど行けるはずもなく、年に一度かそれくらいで、始まったばかりの回転寿司屋に入るのだが、その時でも食べるのは8割がたマグロで、マグロ以外のネタも食べるようになったのは、三十代半ば以降のことである。
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