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行話§蒙霧升降~七十二候~立秋 [七十二候]

立秋の末候“蒙霧升降(ふかききりまとう)”である。

いつもの年であれば、尾瀬は秋模様に入りつつある。半世紀以上前、初めて尾瀬に行ったのが立秋を過ぎた頃で、主だった花々は姿を消していて、湿原に残っていたのは真っ白いウメバチソウくらいのものだった。

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もちろん、水芭蕉やニッコウキスゲの季節でないことくらいは知っていたけれど、何がなし“これだけ?”と物足りなさも感じたのだ。

……それから半世紀以上が経過、定年退職後に細々と尾瀬行を続ける中で、水芭蕉やニッコウキスゲなどなどの花の季節よりも秋の、それも晩秋に少しずつ惹かれるようになってきた。

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これは、明らかに年齢を経てきたがゆえの老いたがゆえの変化ではないか。早朝の尾瀬ヶ原で眼にした真っ白な大霜こそ、人生の終わり近くにふさわしいものがありはしないか。

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