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莢話§枝豆とビール [枝豆]

揚げ物とビール、餃子とビール……それらはすべて温かい料理だが、冷製で最強といえば、枝豆にとどめを刺すことに異論のある人間はいないだろう。

まさに枝豆こそ、呑み助に遣わされた“天の配剤”ではないか。今年我が家では、6月に入った頃からスーパーに並び始めた各地の枝豆を茹でて楽しんできたが、個人的な本命は群馬の天狗枝豆がイチ推しである。それは、何より実入りがグラマラスで、食感にボリュームがあって、満足感が高いのだ。

それに比べると、味わいはあるのだろうが、だだちゃ豆などは、少しばかり実入りが貧弱と感じられる時があって、やはり天狗に軍配をあげてしまう。何というか、食べ応えあるのは圧倒的に天狗枝豆のほうだと思うのである。

そして、やはり夏らしいビールの肴として揺るぎない地位を占めているということか。

以前は鍋一杯の湯を沸かして茹でていたが、何年か前からは、フライパンに両端を切った枝豆を並べて水をひたひたに張り、軽く塩を振って4分ほど、湯が蒸発する頃合いまで茹でてやるのが簡単で佳き。

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