SSブログ

真話§通し狂言の歌舞伎座上演 [歌舞伎]

コロナウイルス以前からそうだったが、歌舞伎座では通し狂言の上演が極めて少なくなってしまっている。

特に今は三部制で、一部あたり2本の見取り狂言仕立てで、たまに短縮版になった通し狂言が上演されるが、何がなし中途半端と感じなくもない。昼夜二部制だった時は『仮名手本忠臣蔵』や『菅原伝授手習鑑』の通し狂言が数年に一度くらいのインターバルで上演されて、何度か観ることはできた。

↓こうした通し狂言が観られるのはいつのことやら
通し狂言.jpg

見取り狂言仕立ては、興行制作する側にしてみれば、どれとどれを組み合わせて、役者を誰にしたらいいかを考えれば済んでしまうような気がするが、通し狂言になると、これはもう“チームワン”で取り組みをしなくてはならないのではないか。

付け加えるなら、通し狂言を行うことは歌舞伎役者及び歌舞伎界にとっても“芸の継承”という大きな意義があると思われる。

だが、それが昨今は通し狂言の機会が少なく、少なからぬ若手役者の中にはそうした大物を上演する経験のないままに来てしまっているようだ。

観る側にとっても通し狂言は、貴重ではあるが、なかなかに負担の重い観劇機会で、ただだからこそ役者をはじめとしたスタッフも観客も気合を入れて臨む、必要欠くべからざる興行なのである。

歌舞伎観劇歴も20年を超えたけれど、まだまだ未見の通し狂言が数多くあることを知っている。それらの中には上演する意義が見出せないものもあるだろうが、そのあたりを吟味して、通し上演の可能性を探ってもらいたい。

《歌舞伎のトピックス一覧》
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:blog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。