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助話§大相撲の溜席を見れば [相撲]

国技館の大相撲九月場所も大詰めが近づいた。今日はもう十二日目である。

おおよそ十両あたりからテレビ中継を眺め始める。テレビのメイン画面は、言うまでもなく正面から土俵を映して、正面の行司を挟んで左右に東西の力士がという、テレビ中継が始まって以来、変わらない構図であろう。

そして土俵の奥が向正面である。モノクロの時代から、カラーを経てハイビジョンへと移る中で、映像の質が飛躍的に向上したことで、向正面のお客さんの顔が鮮明に見えるようになった。

考えるまでもなく、向正面は行司が後ろ姿で見える、まさに向こう側というポジションで、正面からのテレビカメラに、お客さんの顔がもろ映り状態になる。

そうすると、どこかで見たような芸能人であるとか、何だかお騒がせな輩が雁首を並べているのがよく見える。正面よりは条件がやや悪いと思われる席だが、顔を売ることができると考えてのことかどうかはわからないが、ともかく、そんな下心を持ったと思しき何人かが座っているのである。彼らの名誉のために付け加えておけば、一部を除いて“相撲好き”ではあるのだが。

そして最近話題になっているのが“溜席の妖精”と呼ばれている、きれいな服で背筋を伸ばし、国技館場所は精勤賞の妙齢の女性がいらっしゃるのだ。

追記:大関3人のうち、正代は九日目に負け越して来場所はカド番。カド番だった御嶽海は昨日の取組で負け。来場所は関脇に陥落する。

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