章話§写研のホームページが [インターネット]
今月のはじめ、自分的には眼を疑うような“ビッグニュース”が飛び込んできて驚いた。
“写研”がホームページを開設していたのである。聞き慣れない社名だと思う人のほうが圧倒的に多いと思われるが、写研とは、写真植字の書体や写真植字機を販売している会社である。
今はDTP主体の出版印刷業界だが、それ以前は手書きの原稿を印刷所に送り、写植のオペレーターが打ち込んだ文字データを現像して版下としていたのだ。今は、パソコンで作成した文字データがそのまま使えるのだ。
かつて写研は、その写植業界の中でトップシェアを誇っていたが、創業者一族の頑迷な経営方針として、自社のフォントを他社システムに公開しないと頑なに拒み続けてきたことで、経営規模は急速に縮小していった。
これまでネット上にホームページが存在していなかったのも、自分の会社のフォントに縛りをかけていたがゆえのことである……自社以外のフォントを使ってまでホームページを作ろうとはしなかったのである。
それが、気がつけば5月終わり頃にホームページが立ち上がっていたのだ。アーカイブのページには、かつての仕事柄見慣れたフォントがずらりと並んで“写研ここにあり”の壮観さだが、今だ公開されているわけでないので、それらをコピー&ペーストはできない。
久しぶりに眼にした“MM-A-OKL(石井中明朝 オールドスタイル 大がな)”の端正な姿に、この先早くネット上で写研書体が一般化していくことを祈っている。
《日常のトピックス一覧》
“写研”がホームページを開設していたのである。聞き慣れない社名だと思う人のほうが圧倒的に多いと思われるが、写研とは、写真植字の書体や写真植字機を販売している会社である。
今はDTP主体の出版印刷業界だが、それ以前は手書きの原稿を印刷所に送り、写植のオペレーターが打ち込んだ文字データを現像して版下としていたのだ。今は、パソコンで作成した文字データがそのまま使えるのだ。
かつて写研は、その写植業界の中でトップシェアを誇っていたが、創業者一族の頑迷な経営方針として、自社のフォントを他社システムに公開しないと頑なに拒み続けてきたことで、経営規模は急速に縮小していった。
これまでネット上にホームページが存在していなかったのも、自分の会社のフォントに縛りをかけていたがゆえのことである……自社以外のフォントを使ってまでホームページを作ろうとはしなかったのである。
それが、気がつけば5月終わり頃にホームページが立ち上がっていたのだ。アーカイブのページには、かつての仕事柄見慣れたフォントがずらりと並んで“写研ここにあり”の壮観さだが、今だ公開されているわけでないので、それらをコピー&ペーストはできない。
久しぶりに眼にした“MM-A-OKL(石井中明朝 オールドスタイル 大がな)”の端正な姿に、この先早くネット上で写研書体が一般化していくことを祈っている。
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