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響話§鶴クァルテット&池辺晋一郎 [クラシック]

2020年はクラシックの演奏会に一度も通わないまま終わってしまうかと思い込んでいたら、ひょんなことからチケットが手に入り、狛江エコルマホールで聴いてきた。

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“気軽に弦楽四重奏!”というホール主催の企画物コンサートで、曲の間に作曲家の池辺晋一郎――いけべぇと呼ばれている――の駄洒落満載の軽妙なトークが差し挟まれるもの。

ハイドンに始まって、モーツァルト、シューベルト、ベートーヴェン、チャイコフスキーのお馴染みの曲を1楽章、2楽章と少しずつ、つまみ食いした最後に、ドヴォルザークの『アメリカ』が全曲演奏された。

鶴クァルテットは2015年の第1回から、去年の第5回を除いて聴き続けていて、毎回もどかしい思いを抱いていたが、淡々と5年、6年と続けてきたからかどうか、第1回のメインで演奏された『アメリカ』の再演が、なかなかに聴かせてくれたのだ。

やはり継続は力とでも言うべきで、弾き込むことで自分たちの方向性のようなものが見えてきたような気がする。まだまだ薄味とはいえグループの味を少しだけ感じるようになった。もちろん、弦楽四重奏を生業にしている既存のグループのように強烈な個性を出せているわけではないが、ようやく第二段階への入口に入りかかったところか。

アンコールには、去年行けなかった演奏会のメイン曲目のラヴェルの弦楽四重奏曲からピチカート主体の第2楽章が、これも思っていた以上にきちんと演奏されていた。

最後に“いけべぇ”の解説について……自分の持っている引き出しから巧みに話題を取り出し、相変わらずな駄洒落とともに客席の雰囲気をほぐしてくれたのである。

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