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週話§土曜恬淡~秋は夕暮れ~ [日常]

落ちこぼれた高校生活を過ごしてはいたが……そこはそれ、時には気まぐれに頭が動き出すこともあって、清少納言の『枕草子』の一段を虫喰い状態で覚えたこともあった。

たぶん、文章のリズムが自分に合っていたのではないかと想像している……

秋は夕暮。

夕日のさして山端いと近くなりたるに、烏の寝所へ行くとて、三つ四つ二つなど、飛び行くさへあはれなり。まして雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆる、いとをかし。日入りはてて、風の音、蟲の音など、はたいふべきにあらず。

……一読すればわかるとおりで、切れよく畳みかけるような文章からして、伝聞から想像する彼女の人となりが浮き彫りになってくるようだ。スリムに削ぎ落されて無駄などないから、頭の中にすーっと入ってきてくれるのだ。

生没年不詳の清少納言だが、中宮定子に仕えていたことはわかっている。そんな彼女が、宮中でどのような口をきき、どのような行動をしていたものか21世紀の人間としても興味は尽きないところがある。

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